魚アレルギーの解除はどう進める?魚アレルギーと診断されたら。
日本人はよく魚を食べることもあり、欧米と比べると魚アレルギーの人が多いです。かくいう我が息子も、赤ちゃんの頃から魚アレルギー。他のアレルギーと違って情報が少なく最初は不安でしたが、今では回転寿司にも行けるようになりました。解除の進め方の一例として、参考にしてみてください。
魚アレルギーといっても…
「魚アレルギー」と言われても、いったい何の魚のアレルギーなんだろう?
と思いますよね?ところが、一般的なアレルギーの血液検査にはいくつかの魚の検査項目しかありません。全ての魚について検査できるわけではないので、ある魚に対する数値が高ければ魚全体の摂取について気を付けていくことになります。
一度、まだ一般的ではなかった検査(といっても血液検査ですが)を受けたことがありましたが、これでも全ての魚について分かるわけではありませんでした。
離乳食から出汁にも使う
離乳食で魚を食べさせなければいいし…と思われるかもしれませんが、ダシを取る時に使う「かつおぶし」は「鰹」です。出汁パックなどにも鰹節は使われており、日本人の食生活に魚は密接に関わっているのだなぁ…と思わせられます。
感心している場合ではないのですが…(笑)
「魚アレルギーの数値がとても高い」「鰹出汁で症状が出た」などではない場合、鰹出汁の負荷試験を外来でしてもらえることもあります。わが家がこのケースで、魚について行った最初の負荷試験は「鰹節でとった出汁」ということになります。
症状が出なかったため、鰹節で出汁を取っていました。
魚の負荷試験には缶詰!
少し大きくなってきて魚も食べさせたいなぁと思い始め、数値もさほど高くないため(といっても、ある種類の魚しか分からないので食べられるかどうか分からないのです)、先生に相談をしました。
その結果、次に行なった負荷試験は「シーチキン」。マグロの缶詰です(カツオのものもあります)。
缶詰を負荷試験に使用するのはよくある方法のようです。缶詰を作る過程で魚のアレルゲン抗原が弱まるためです。外来負荷試験で行ないました。
この後、イワシやサバ、鮭の水煮缶も同様に試しました。息子はマルチアレルギーで数値も大変高かったので念には念を入れて病院で行いましたが、幸いなことに症状が出なかったために缶詰はOKとなりました。
今でも給食の代替お弁当には缶詰を使う事が多いです。特に鮮度の良い魚を手に入れられなかった時には、症状が出ないと分かっている缶詰を使うようにしています。
参考記事:「青魚で蕁麻疹」はアレルギーじゃない場合も!気を付けたいポイント
魚そのものを試すのは煮魚から
いよいよ魚そのものを食べる段階にきました。重篤な症状は出ないだろうという医師の判断で、自宅で試しました。
魚を最初に試す場合は「煮魚から」と言われることが多いようです。これは煮ている段階で魚からアレルギーを起こす物質が流れ出ていき、抗原が多少弱まるから。
煮魚をクリアすれば、焼き魚やフライ、蒸し焼きなどを試し、最後が刺身です(焼き魚と生の魚では抗原性はほとんど変わらないとされています(2021年5月28日追記)。
最初に煮魚を食べた時は症状は出ず、「とりあえず、強い症状は出ないのだな」ということは分かりました。その後、いろいろな魚を試した結果、「鯛はダメ」ということは確定しました。
個々の魚については結局食べてみないと分からないのですが、それぞれの魚が全く別物というわけではありません。1つの魚の数値が高ければ、他の魚でも数値が高い可能性があるという事です。
重篤な症状を起こさないように段階を踏んで解除した結果、小学校に入るころには回転寿司に行けるようになりました。
症状の程度にもよると思いますが、魚アレルギーにも解除していく方法はあります。一気にお刺身を目指さずに(私だけ?)まずはお出汁や缶詰から、お医者さんと一緒に一歩ずつ進んでいきたいですね。
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