「たんぱく加水分解物」って何?【原材料表記のよく分からない用語集】

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原材料表記を見ていて、最近ひっかかった言葉「たんぱく加水分解物」。
アレルギーっ子の母としては「たんぱく」という言葉にまず敏感になってしまいます。「たんぱく?何のたんぱくなの?」というように…。
言葉をそのまま理解すれば、なんらかの「たんぱく」に「え」「分解した」「」ですよね。でも、それが何かと言われれば、やっぱり分かりません。
早速調べてみました。

 

■たんぱく加水分解物、は、やっぱり「たんぱく質」から作られる

たんぱく加水分解物、を作るには、3つの方法があるそうです。中でも最もよく使われているのが「塩酸分解法」なのだとか。

塩酸分解法は、動物、植物由来のたんぱく質を塩酸を使って加水分解する方法。「塩酸」にもひっかかりますが、なにより「動物、植物由来のたんぱく質」って何?何なの?ってことが気になります。Wikipediaによると「大豆油製造などで生じた絞り粕や、屠畜業で生じた不要物など」が使用されているらしい――ということは、当然、アレルゲンが含まれている可能性がありますよね。もちろん、含まれている場合は( 原材料の一部に〇〇を含む )と表記されているはずですが、表示義務のないアレルゲンの場合は、表示されないこともあるわけです…。

アレルギーっ子の母としては、ひとつ、覚えておいた方がいいなと思いました。「たんぱく加水分解物」は「たんぱく質から作られている」ことを。

 

■加水分解してるんだから、たんぱく質とは違うんじゃないの?

調べていくと「あー、もっと化学とか勉強しとけば理解できたんだろうなぁ…」というような記述だらけで頭を抱えていますが、簡単に言うとこういうことです。

たんぱく質ってそもそも何でできてるかというと、アミノ酸でできてるらしいです。よって、「タンパク質」を分解すると「アミノ酸」になります。
アレルギーっ子の母的視点で行くと、問題は「タンパク質」ですから。「タンパク質」はとりあえず「アミノ酸」になっているということは分かります。「たんぱく加水分解物」は「アミノ酸」なわけです。

さて、元々大豆や肉や魚だった「タンパク質」を分解して得られた「アミノ酸」に、どれほどのアレルゲンが残っているのか。数値を見つけられなかったので、正直分かりませんが、他に何も原因が無いのに特定の加工品を食べると調子が悪い、というようなことがあれば、もしかしたらもしかする?かもしれません。

ただし、上にも書きましたが、表示義務のあるアレルゲン「卵・乳・小麦・エビ・カニ・ソバ・落花生」であれば、(  )書きできちんと表記されるはずです。問題は表示義務のないもの、だと思います。

 

■なんでそんなもの、食品に入れるのさ…

「アミノ酸」っていったい何なの?と、学生時代に勉強したことが全く頭に残っていない私などは思ってしまいます。が、日本人が発見した『うまみ成分』である「グルタミン酸」なら知ってます(えっへん)。これも「アミノ酸」の1つ。

つまり自然な旨味を出すために用いられるもの

元々がたんぱく質なわけですから、自然な旨味が出るのはそりゃそうだろうと思いますし、「食品添加物」に指定されていないというのも分かります。もともと「食品」だからでしょうね。

アレルギーっ子の母となり、毎日原材料表記を見ていると思うのですが、昔ながらの手作りで勝負しているような食品には、こういったよく分からないものは入っていない気がします。添加物(たんぱく加水分解物は違いますが)って、結局簡単に美味しくするためのものなんだなぁ…と。大量生産やコストダウンのためには欠かせないものなのかもしれませんが…食べ物って本来はそういうものじゃないのになと思います。

思いますが、例えばウィンナーなんかがイチから自分で作ることはできないので、結局買うことになるんですけどね。

 

■やっぱり塩酸、気になる?

さきほど書いた「塩酸を使用する方法」のほかに「酵素を使う方法」「熱水で煮る方法」があるそうですが、多いのは「塩酸分解法」のようです。塩酸を使用して分解する過程で、発癌性物質と疑われている「クロロプロパノール類」が少量生成されるそうで、国際機関のJECFAの評価によると、「発がん性の疑いのある物質であり、技術的に可能な限り低減すること」とされているそうです(ユーコープHPより)。

この物質についての他に気になるのは、塩酸を使うということ。なんか怖いですけど、胃液だって塩酸です。塩酸分解法で使用した後の塩酸はアルカリで中和するそうです(そうすると塩になるらしい。すみません、化学的にしっかり考えればわかるものだと思われます…)。

 

■最後に

毎度調べてみて思うのは、やっぱり知っておくことが大事だなということです。敵を知らずして戦いはできませんな。過度に心配することも、安心することも、知っておけば防げます。

もう1つ、毎度思うのは「化学を勉強しとけば分かったのに~」です。子どもが化学を嫌がった時には、ぜひこのことを伝えたいと思います(笑)

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