乳・乳製品アレルギー

歯科での「乳成分入り歯磨きペースト」に要注意

食物アレルギーっ子が気を付けなければならないのは食べるものだけではありません。先日ご紹介した日焼け止め(ヨーグルトエキス配合)もそうですし、口の中に入れるという点では歯磨き粉のほうがもっと要注意です。

歯科で乳アレルギー!問診票に書いていたのに…

息子は歯科でアレルギー症状が出たことがあります。原因は歯磨きペーストです。

それまで私は歯医者に息子を連れていくたびに、毎回アレルギーがある旨を伝えていました。問診票にももちろん記載しています。しかし、この日だけ「いつもと同じだから大丈夫だろう」とアレルギーの話をしませんでした。処置が始まってなんとなく虫の知らせがして「歯磨き粉、いつものと同じですよね?『乳』とか入ってないですよね…」と聞いたら「…えーっと、大丈夫ですね。乳と言ってもカゼインなので」と言われたんです。

大慌てで「カゼイン、むしろ、それです!」と伝え、その場で処置を中止、口の中を洗浄、慌てて薬を飲ませました。幸い少しの症状で済みましたが、これを機に「歯科医は要注意」とインプットしています。

同じ体験をした方はほかにも…

同様の経験をされたyouさんの体験談です。歯科医にきちんと確認をしたにもかかわらず、乳成分によるアレルギーが引き起こされています。とても詳しく書かれた体験談なので、ご一読をおすすめします。youさんの息子さんが反応したのは「M1ペースト」という歯磨きペーストに含まれる乳成分でした。

https://ameblo.jp/youmoru/entry-12357003248.html

歯科でよく使われる「M1ペースト」は乳成分を含む

M1ペーストの商品紹介HPページを見てみると、赤字で「牛乳アレルギーの方は使用しないでください。リカルデントガムと同じ牛乳由来成分 CPP-ACP が含まれております」と書かれています。

https://www.gcdental.jp/products/etc/mipaste.html

商品の説明には「口腔内環境の中和作用と緩衝作用をもつCPP-ACP(リカルデント)を含んだ全く新しいコンセプトの口腔ケア製品です」との記載も。「リカルデント」という名称から分かるように、あのガムの「リカルデント」にもCPP-ACPは配合されています。乳成分使用商品です。

ちなみにCPP-ACPは、カゼインホスホペプチド(CPP)とアモルファスカルシウムホスフェート(ACP)の複合体のことで、正式名称を「カゼインホスホペプチド非結晶リン酸カルシウム」と言います。CPP-ACPについては、こちらのページが詳しいです。

http://www.mi21.net/musiba/otona/cpp_acp_1.html

アレルギーに詳しくない歯科医がいることを知って自衛を

その後、歯科医の友人と歯科医衛生士の友人に確認をしてみたのですが、2人とも「歯磨き粉のアレルゲンについて意識したことがない」とのことでした。私がこれまでにかかった数人の歯科医も似たような反応です。

もちろん、アレルギーについて詳しく、注意をしている歯科医も多くいるとは思います。HPを検索してみると「乳アレルギーに気付いていない患者さんが誤って使用する可能性を否定できないから、良い商品だけどM1ペーストは販売していない」と書いてある歯科医院もありますし、「牛乳アレルギーの方は絶対に使用しないで」と書いてある歯科衛生士さんのブログもあります。

そんな歯科医院にかかることができればよいのですが…アレルギーのある人が歯科医に行く場合は、たとえ、問診票に一度書いていても、治療のたびに伝えて自衛する必要がありそうです。

食べ物以外も要注意!

過去記事ですが、2021年5月末現在も「ママはぐ」(ヨーグルト液)、「メンソレータムウォーターリップ」(ホエイ)には乳成分が配合されています。

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